「寝ながらパソコン作業を始めてみたいけれど、実際にどれくらいお金がかかるの?」
これは、これから寝ながら作業を導入しようとする方にとって非常に気になるポイントのひとつだと思います。私自身も最初は、「専用のベッドや高価なスタンドが必要なんじゃないか?」「ガジェットをたくさん買わなきゃいけないのでは?」と不安に感じていました。
しかし、結論から言えば、寝ながら作業環境の構築にはそれほど多くの費用はかかりません。もちろん、こだわり始めれば高額なアイテムもありますが、私のように「ある程度の快適さとコストのバランスを取りたい」という方であれば、必要最低限の出費で十分に満足のいく環境を整えることができます。
この記事では、私が実際に揃えた機材やグッズ、それぞれにかかった費用、選んだ理由、そして「コスパを重視して最低限から始めるにはどうしたらよいか」まで、詳しくご紹介していきます。
これから寝ながら作業を始めたい方、できるだけ出費を抑えつつ快適な作業環境を作りたい方の参考になれば幸いです。
1. 寝ながら作業を始めるときに考えたこと
まず、寝ながらパソコン作業というスタイルを本格的に始めるにあたって、私は次のような点を検討しました:
- 自分の部屋の広さやレイアウトに合うか?
- すでに持っている機材を活用できるか?
- 一時的な試みか、それとも継続するスタイルになりそうか?
- コストはどのくらいまでなら投資してもいいか?
このうち最も大きな判断材料となったのが「継続性」と「コストパフォーマンス」でした。続けられなければ意味がないし、最初から高額なアイテムに手を出すのはリスクがある。そう考えた私は、「持っているものは使う」「必要なものだけ足す」という方針で環境を整えていくことにしました。
2. 初期費用の内訳と使用アイテム一覧
実際に私が導入した機材と、その費用感を以下の表にまとめました。金額は2024年時点のAmazonや楽天での実売価格をもとにしています。
アイテム | 商品名・特徴 | 購入価格(目安) | コメント |
---|---|---|---|
モバイルモニター | EVICIV 13.3インチ/フルHD | 約15,000円 | 軽量で取り回ししやすく、電源もUSB給電でOK |
モニターアーム | スタンド式(MacBook用) | 約4,000円 | クランプ式をとりつける場所がなかったため採用 |
タブレットスタンド | 高耐久アルミ製・角度調整可 | 約3,000円 | モバイルモニターを立てかけるのに使用 |
Bluetoothキーボード | Logicool K380 | 約4,000円 | 小型軽量で寝ながらでもタイピングしやすい |
トラックボールマウス | EWIN製 無線モデル | 約4,000円 | 寝たまま操作しやすく、手首にもやさしい |
USBハブ | BENFEI 5in1 USB C ハブ | 約2,000円 | MacBookからモニターへ映像出力するために必須 |
イヤホン(マイク付き) | DAISO 100均 | 約110円 | 早朝でも静かに作業/音声入力にも使える |
合計:約32,110円(PC本体を除く)
以上で寝ながらデュアルモニター環境を構築することができます。
3. 選んだ理由と代替候補
ここでは、私がそれぞれのアイテムをなぜ選んだのか、そして他に検討した代替品について詳しく紹介します。寝ながらパソコン作業という特殊なスタイルには、一般的なデスク環境とは異なる工夫が必要です。単に性能の良さや人気で選ぶのではなく、”実際に寝転んだ状態で快適に使えるかどうか”という視点を持つことがとても重要です。また、価格帯や使い回しの良さ、導入のしやすさも選定においては無視できない要素です。
モバイルモニター
- 選んだ理由:リサーチとライティングを並行して行うため、複数ウィンドウの同時表示が必要でした。特に寝ながら作業だと1画面では作業効率が落ちるため、軽量・省スペースなモバイルモニターが最適でした。13.3インチのサイズは視線距離にも合い、USB給電対応で配線もすっきり。
- 代替候補:ASUSやI-O DATA製品も魅力的でしたが、初期コストを抑える目的でEVICIVを選択。
モニターアーム(スタンド式)
- 選んだ理由:クランプ式アームは寝室に合わず、設置が難しいと判断。スタンド式であれば布団横に自由に設置でき、安定性も十分。日々位置調整をしながら使える柔軟性が魅力でした。
- 代替候補:ガススプリング式は可動域が広く魅力的でしたが、スペースとコストを考慮し断念。
タブレットスタンド
- 選んだ理由:角度調整と高さ調整が自由にでき、モニターを寝た姿勢でも視線と並行に置けるのが最大のメリット。特に首への負担軽減に大きく貢献しています。
- 代替候補:1000円台の安価な卓上スタンドも検討しましたが、モニター重量に耐えられないため却下。
Logicool K380 キーボード
- 選んだ理由:寝たまま膝の上でも操作可能な軽量設計。Bluetooth接続が安定しており、接続切れのストレスもなし。複数デバイスにワンタッチで切り替えできるのも便利。
- 代替候補:MacのMagic Keyboardも検討しましたが、K380の静音性とコストパフォーマンスで決定。
トラックボールマウス(EWIN製)
- 選んだ理由:寝たままの姿勢では通常のマウスが使いにくいのですが、トラックボールなら手首を動かさずにカーソル操作が可能。布団の上でも安定して使える点が大きな決め手。
- 代替候補:ロジクールERGO M575も候補でしたが、サイズ感が少し大きく、寝ながら操作にはやや不向きに感じました。
USBハブ(BENFEI 5in1 USB C ハブ)
- 選んだ理由:必要最小限の機能がついて、安かったので。
- 代替候補:Ankerなどのドッキングステーション。20,000円から30,000円とかなり高かったので初期装備としては断念。
イヤホン(100均)
- 選んだ理由:「静かな環境で周囲に迷惑をかけずに作業したい」という思いがあったからです。特に私が寝ながら作業をする時間帯は早朝。家族がまだ寝ている時間に作業することが多く、スピーカーから音を出すのはためらわれました。また、寝ながら作業中は音声入力をよく使います。たとえば、思いついたことを口述でメモしたり、チャットの返答を音声入力で素早く行ったり。そうしたときにマイク付きのイヤホンがあると、非常に便利です。加えて、100円という価格だからこそ気軽に試せるというメリットも大きく、万が一壊れても精神的ダメージが少ないのも重要なポイントでした。
- 代替候補:Apple純正やBluetoothイヤホンも持っていますが、充電の手間があったり、ふとしたタイミングで接続が切れてしまったりと、寝ながら作業のような「シンプルさ」が求められる状況にはやや不向きに感じました。有線イヤホンであれば挿すだけで使える。特に寝た状態で操作していると、意外とこの「挿してすぐ使える」という手軽さが大きなアドバンテージになるのです。
4. さらに安く済ませたいならこの構成
とはいえ「いきなり3万円以上の出費はハードルが高い……」という方もいらっしゃるでしょう。
ここではさらに安く最小構成で寝ながらPC作業を始める方法をご紹介します。
寝ながらパソコン作業に興味があるけれど、まずは少しずつ、できれば予算1〜2万円以内でお試し的に始めてみたいという方も多いと思います。私自身、最初は「まず快適さを体感できる最低限の環境を整えよう」という意識でスタートしました。以下に紹介する構成は、実際にそれでも十分な作業が可能だった構成です。あまりお金をかけず、必要最低限の要素だけで組むことで、導入の心理的ハードルもぐっと下がります。
以下は、寝ながらでも基本的な作業ができる構成の一例です。
最小構成例:
- モバイルモニター(約10,000円)
- タブレットスタンド(約2,500円)
- Bluetoothキーボード(約3,000円)
- ワイヤレスマウスまたは有線マウス(約1,500円)
- イヤホン(約110円)
合計:約17,000円前後
この構成でも、
- ブラウジング
- ライティング
- 資料作成
などの作業は快適にこなせます。
ただ個人的にはトラックボールマウスだけは使ったほうが後々便利かなと思っています。
💡 ポイント:無理に「全部揃える」必要はありません。自分の作業スタイルに合わせて、少しずつ拡張していくのがコスパ的にもおすすめです。
5. コスパ最強アイテムの個別レビュー
ここでは、実際に導入して「これは買ってよかった」と強く感じているアイテムを、厳選して3つご紹介します。それぞれのアイテムがどのように寝ながら作業を支えているのか、実際の使用感も含めて詳しくレビューしていきます。
① Logicool K380 キーボード
もう10年近く使用しています。耐久性抜群です。
このキーボードは、軽くて静かで、非常に扱いやすい点が素晴らしいです。私は寝ながら作業をしているので、膝の上やお腹の上に置いた状態でタイピングすることが多いのですが、K380はその状態でも安定して使えます。キーの打鍵感はしっかりしていながらも静音性が高く、家族がまだ寝ている早朝作業にもぴったり。さらに、3台までのデバイスを切り替えられるため、スマホでの操作にも流用できるなど、活用の幅がとても広いです。
② トラックボールマウス(EWIN製)
寝ながら操作するにあたって、通常のマウスは布団の上で思うように動きません。その点、トラックボールは本体を動かさず指先で操作できるので、どんな姿勢でも正確にカーソルを扱うことができます。EWIN製は手のひらサイズで軽く、ボタンもシンプル。電池持ちもよく、無線接続も安定しています。導入してからというもの、作業の効率が段違いに上がりました。
③ タブレットスタンド
モバイルモニターを顔の前に設置するには、安定性のあるスタンドが不可欠です。特に仰向け姿勢では、目線とモニターの高さが合っていないと首を痛めやすくなります。私が使っているスタンドはアルミ製で非常に頑丈。角度の微調整もきくため、寝ながら作業でありがちな“モニターがズレてくる”といったストレスもありませんでした。
これら3つのアイテムは、実際に使ってみて「快適さ」「効率」「安心感」を強く感じたものです。予算に余裕があれば、優先的に揃えることをおすすめします。
6. 導入後に気づいた「意外な出費」
寝ながらパソコン作業の導入時には、ついモニターやスタンドといった主要アイテムばかりに注目しがちですが、実際に日常的に使っていく中で「あ、これも必要だったんだな」と感じるものがいくつか出てきました。ここでは、私が導入後に気づいた“地味だけど確実に必要だった出費”を紹介します。
静かな環境を保つためのイヤホン(+予備)
私は家族と同じ寝室で寝ながら作業をしています。そのため、作業中に音を出すことはできず、イヤホンの使用は必須でした。特に早朝や夜間の作業では、タイピングの音や通知音が気にならないようにしたいという思いから、音声をすべてイヤホン経由にしています。100均のイヤホンを使っていたのですが、故障や紛失の可能性を考えて、追加でもう1本購入しました。
リビング用とは別にもう1台マウスが必要だった
当初は「マウスは1つあれば大丈夫」と思っていましたが、実際に運用してみると毎回MacBook Airとマウスをセットで移動させるのが非常に面倒に感じるようになりました。私はリビングと寝室の両方で作業をするのですが、そのたびにマウスを抜き差しして運ぶのは思った以上に手間で、ミスで忘れてしまうことも。結果的に、寝ながら作業専用にもう1台トラックボールマウスを購入することにしました。
リビングでも寝室でも、同じくトラックボールマウスを使用していますが、作業スタイルに応じてそれぞれに常備しておくことで、よりストレスフリーに作業できるようになりました。
書籍を読むための書見台
寝ながら作業中に参考書や資料を開きたい場面が多々ありましたが、布団の上で紙の本を開いて固定するのは意外と大変です。ページが勝手に閉じたり、角度が合わなかったりと、ストレスが多く、結果として書見台を購入することに。折りたたみ式で角度調整できるタイプを選びましたが、これがあることで紙の本を活用した情報収集もずっと快適になりました。
7. 実は使わなかったアイテム・失敗談
ここでは、実際に私が試してみたものの、思うように使えなかったり、結果的に採用しなかった工夫やアイテムについて紹介します。これから寝ながら作業環境を整えようとしている方には、同じような失敗を避けるヒントになるかもしれません。
① Bluetoothキーボードを左右に2台配置
寝ながらタイピングをすると、腕を体の前に伸ばす必要があり、背中が凝るようになってしまいました。そこで思いついたのが、左右に1台ずつBluetoothキーボードを設置し、腕を広げたままタイピングする方法です。
文字入力については問題なく動作したのですが、ショートカットキーを組み合わせる操作が左右のキーボード間で反応しないという致命的な欠点があり、使い物になりませんでした。結果として、現在は軽量で操作しやすい1台のキーボードに戻しています。
② モニタースタンドとローテーブルの併用
当初はローテーブルで作業しながら、疲れたらすぐ隣のスポーツマットに横になり、モニターアームを動かして寝ながら作業に切り替えるスタイルを試していました。一見便利そうに思えたのですが、モニターの角度や位置を毎回調整する手間が大きく、徐々にストレスを感じるように。
結果的に、寝ながら作業と座り作業は「完全に分けたほうが楽」という結論に至り、それぞれ別の環境を構築しました。現在では、ノートPCを持ち運ぶだけで快適に作業スタイルを切り替えられるようになっています。
③ 無線マウスの操作性
寝ながら作業の初期段階では、通常の無線マウスを使用していました。しかし、寝たままの姿勢で腕全体を動かして操作するのは意外と疲れることに気づきました。特に右手(利き手)にだけ負担が集中し、長時間作業には向いていませんでした。
その反省から、指先だけでカーソル操作ができるトラックボールマウスに切り替えたところ、操作が格段に楽になり、現在では欠かせないアイテムとなっています。
8. 今後の改善・アップグレード予定
現在の構成でもかなり満足度は高いですが、今後さらに快適さや効率性を追求していくうえで、検討しているアップグレード案を以下にまとめます。
- 寝具(クッションやマットレス)の見直し:現在使っているのは薄型マットレスですが、厚みや柔らかさによってモニターの高さが合わなくなることがあるため、寝具と機材の相性を見ながら改良したいと考えています。
- 照明の改善:早朝や夜間に作業するとき、明るすぎる天井照明だと目が疲れやすくなるため、手元を柔らかく照らす間接照明や読書灯の導入も視野に入れています。
- 配線:MacとWindowsの切り替えのためにHDMIスイッチャーを使っています。がこの配線がごちゃついてまして、見直したいと思っています。
このように、環境を一度整えたあとも「さらに快適に、さらに効率的に」を目指して少しずつ改善していくことが、寝ながら作業スタイルを長く続けるコツだと感じています。
9. よくある質問(FAQ)
ここではコスト面やアイテム選びに関して、よくいただく質問にお答えします。
Q. 寝ながら作業を始めるにはどれくらいお金がかかりますか?
A. 私の場合、必要最低限の構成で約3万円程度でした。ただし、既に持っている機材(ノートPCやBluetoothキーボードなど)を活用すれば1〜2万円でも十分に環境は整えられます。
Q. 最初はどこから揃えるのがよいですか?
A. 一番重要なのはモバイルモニター+スタンドです。これがあるだけで寝ながら作業ができます。その後、キーボードやマウス、USBハブを順に揃えるのがおすすめです。
Q. 高いアイテムを選ばないと快適に作業できないのでは?
A. 必ずしも高価な製品である必要はありません。私自身、100均のイヤホンや3,000円台のスタンドでも快適に使えています。重要なのは自分の作業スタイルに合ったアイテムを選ぶことです。
Q. コスパが高いと感じたアイテムは何ですか?
A. Logicool K380のBluetoothキーボード、EWIN製のトラックボールマウス、タブレットスタンドです。どれも安価で性能がよく、日々の作業効率を大きく高めてくれました。
Q. 一気に全部買うのはちょっと不安です…
A. 無理に一気に揃える必要はありません。まずはモニター+スタンドだけ導入して、寝ながらの視聴や軽い作業を試してみてください。段階的に揃えていくことで、自分に合うかを見極めながら進められます。
Q. 逆に買って後悔したアイテムはありますか?
A. あります。膝上用のクッションスタンドやベッド固定式アームなどは、寝ながら作業には不安定・調整しにくく、使い続けるには向いていませんでした。購入前にサイズ感や使用シーンを想定することが大切です。
10. まとめ
この記事では、寝ながらパソコン作業にかかる初期費用や実際に使ってよかったアイテム、あまり活用できなかったものまでを余すところなくご紹介してきました。
結論として、寝ながら作業は決して高価な設備を必要とするものではなく、工夫と選択次第で十分に実用的かつ快適な環境を構築することができます。特に、1〜3万円程度の投資で快適な作業空間が実現できるのは、座り作業に疲れた人や自宅で静かに作業したい人にとって大きな魅力です。
この記事を通じて、同じような悩みや課題を抱えている方が「これなら自分にもできそう」と感じ、寝ながら作業の一歩を踏み出す手助けになれば嬉しく思います。
今後も使用環境の改善や新たなアイテムの導入があれば随時レポートしていきたいと思っていますので、ぜひまたチェックしてみてください。
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